東京都市大学付属高等学校2年

秋本 開伊 くん

2015.08.27

少林寺拳法二段。 開祖・宗道臣氏の『教範』を精読し、実践的な技の追求に励む。日頃から後輩部員の指導にあたり、U-14少林寺拳法大会では持ち前のリーダーシップを発揮し、実行委員長として大会のサポートに貢献。将来の目標は幹部自衛官になること。

楽しみながら身体も心も鍛えられる少林寺拳法。

少林寺拳法を始めたきっかけを教えてください。

東京都市大学付属中学校に入学後、新入生歓迎会でいろいろな部活の紹介があったのですが、そのときに先輩方の演武をみて「少林寺拳法ってカッコイイ!」って思いました。普通のスポーツや格闘技とも違う魅力にひかれたんだと思います。勝手なイメージなんですけども、部活動紹介をみる前までは少林寺拳法に対して少し怖いイメージがありました。でも、実際に始めてみると相手を殴ったり、蹴ったりといったイメージとは違いました。少林寺拳法は護身術なので自分から殴りかかるようなものではありません。少林寺拳法のそういう護身という面にひかれたんだと思います。その後、続けていくうちに部活にのめり込み、このような護身術は自分だけではなく周りを守ることで社会でも貢献できると思うようになりました。少林寺拳法は体だけではなく考え方や精神論も学べるので自分にとってとてもためになりますね。

少林寺拳法をやっていて楽しい時はどんなときですか?

2週間に1回くらいのペースで、少林寺拳法部の顧問の先生も指導をいただいた大先生に指導しにきていただけるんですけど、そのときは普段とちがった練習法などをとり入れて様々な技術を教えていただけるので、毎回とても楽しみですし、新鮮な気持ちで練習に取り組めて自分が成長している実感がわきますね。いろいろな先生から指導していただけると、すごく多くの学びがあってとても楽しいです!

逆に少林寺拳法をやっていて大変なことや、つらいことはありますか?

少林寺拳法を始めた当初は先輩とよく筋トレをしていたんですが、そのときはきつかったですね。(笑)でも、最近になって自分が後輩を指導する立場になってからは見方がすごく変わりました。楽しむことも大切ですが、継続は力なりというように、多少きついことでも続けることはとても大事だと感じました。あのとき先輩ときつい練習をした経験があって良かったと思います。今は僕が入部した時に比べて人数が多くなり、部員は倍以上になりました。約30人近くの部員が楽しみながら日々練習に励んでいます。

少林寺拳法の教えで好きな言葉はありますか?

力愛不二(りきあいふに)という言葉があるんですけど、ぼくはこの言葉を大切にしています。少林寺拳法の教えで「力なき正義は無力なり、正義なき力は暴力なり。」という言葉があります。正義感があっても力がなかったら無力で何もできないし、力があってもしっかりとした信念がなく、正義感がなかったらただの暴力になってしまいます。両方のバランスがとれていないといけないということです。これは他の事でも言えることで、例えば文武両道だってそうだと思います。部活も大切ですが、学校でしっかりと勉強することも人間として成長する上で大事ですよね。

大会運営に携わることで学んだリーダーシップ。

秋本くんは中学生大会の運営やサポートをしていると聞きました。どのような経緯で始めたのですか?

「U-14 少林寺拳法大会」という14歳以下の大会がありまして、それを高校生が運営するというのはとても珍しいケースだったようですが、高校1年生の時に自分から立候補して運営に加わる機会をいただきました。運営に携わることでいろいろな方と交流ができ、たくさんのことを学ぶことができました。自分ひとりの力ではできることが限られているので、どのように周りの人に的確な指示をして大会をスムーズに遂行するかという部分では学ぶところがとても多くありました。社会に出てもリーダーシップというのはとても大切だと思いますし、その経験を少林寺拳法の大会の運営に携わることを通してできたことは良かったと思います。

都市大付属高校 少林寺拳法部での伝統はありますか?

まだぼくらの部はできてまもないので、古い伝統などはありませんが、みんな仲良く一生懸命部活に励んでいます。ぼくは第5代目の幹部になるのですが、つい最近4代目のお別れ会をしました。先代の先輩方とも交流があることは良い伝統だと思うので大切にしようと思っています。

まずは気軽に、体験入部してみてほしい。

少林寺拳法を後輩に指導することで注意していることはありますか?

ぼくたちの部活は部員が中学生から高校生までいて、年齢が幅広いので、楽しく部活ができるような環境づくりを意識しています。あまり厳しくし過ぎると高校生と中学生の分裂がおきるかもしれないので、その辺は上下関係をしっかりと教えつつ皆で楽しく練習できるように日々考えながら指導していますね。それから、縦の関係を深める意味で、部活内に高校2年から中学1年まで縦割りの班を作っています。練習後に班毎でミーティングを行い、学校生活をはじめ様々な話しをしたりと、積極的にコミュニケーションをとっています。

これから少林寺拳法を始める後輩にメッセージをお願いします。

部員みんなすごく仲が良いので、気軽に体験入部してもらいたいですね。運動が苦手な人でも気軽に始められるので、体験入部で少林寺拳法部の雰囲気を知ってもらえればと思います。